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デジタルが拡げる写真表現 | 正確な色再現に必須のカラーマッチング
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正確な色再現に必須のカラーマッチング
色域の異なるデバイスをカラープロファイルで調整する
スキャナやデジタルカメラのような入力機器の色域も、ディスプレイなどの表示機器もそれぞれ発色できる色域が違う。仮にディスプレイで考えると、[R:G:B=0:255:0]というデータを表示した場合、この色はディスプレイではグリーンになる。ディスプレイによって表示できる色域がそれぞれ広かったり狭かったりするので、このグリーンは機器によって色が違うものになってしまう。

そこで、色域が異なるすべてのデバイスを“カラープロファイル”を使ってマッチングさせようという考えかたが取り入れられている。色域の違う環境下で同じように画像を見せようというものだ。この手法をカラーマネージメントシステム(CMS)と言っている。“カラープロファイル”とは簡単に言うと、そのデバイスが表現できる色の範囲と考えてよいだろう。代表的なカラープロファイルとしては「sRGB」と「Adobe RGB」がある。カラープロファイルでのマッチングで大切なのは、画像が持っているカラープロファイルに対応して、OSやAdobe Photoshopなどのカラーマネージメントエンジンが正しくディスプレイやプリンタ、印刷用紙が個々に持っているカラープロファイルを利用できる設定をしなくてはならないということだ。
デジタルカメラとプリンタで異なる色域
プリンタとsRGBの色域 プリンタとsRGBの色域

赤で表示されている領域がプロフェッショナルフォトペーパーをインクジェットプリンタの「PIXUS iP9910」で出力したときの色域で、黄色から黄緑のグラデーションで囲われている領域がデジタルカメラで用いられているsRGBの色域だ。プリンタと標準的な色域のsRGBとでは、まるで形が違う。プロフェッショナルフォトペーパーで出力できる色域はsRGBの色域を超えてカバーしているため、形の違う色域をマッチングさせるカラーマネジメントシステムにより、きれいに印刷できる。
Adobe RGBとsRGBの色域 Adobe RGBとsRGBの色域

代表的な色域のAdobe RGBとsRGBをわかりやすく示したのが上の図だ。色域としては左と相似形だが、Adobe RGBが表示できる色域には彩度のかなり高い緑やコバルトブルーの色域が含まれている。
Adobe RGBモードで撮影したデータ [Adobe RGBモードで撮影したデータ]
sRGBモードで撮影したデータ [sRGBモードで撮影したデータ]

sRGBでは再現できない色域
グレーで塗りつぶされている箇所は、sRGBでは再現できない色域だ。
色域の認識失敗例 [色域の認識失敗例]
(sRGB→Adobe RGB)


sRGBの撮影データをAdobe RGBとしてパソコンに認識させてしまった例。狭い色域のものを広い色域と誤って認識しているため、実際より彩度が上がったハデな画像になる。
色域の認識成功例 [色域の認識成功例]
(sRGB→sRGB)


正しくパソコンに認識された例。
色域の認識失敗例 [色域の認識失敗例]
(Adobe RGB→sRGB)


Adobe RGBの撮影データをsRGBとしてパソコンに認識させてしまった例。実際は広い色域の撮影データを狭い色域の撮影データとして認識されているため、彩度のないねむいデータとして認識されている。
Adobe RGBの印刷設定

Adobe RGBのカラープロファイルを持つ画像データを印刷するためには、プリンタを正しく設定し、正しくカラーマッチングさせる必要がある。ここではAdobe Photoshopを例にプリンタの印刷設定を解説する。
Adobe RGBの印刷設定
Photoshopのファイルメニューで「プリントプレビュー」を選ぶとダイアログが表示される。[オプション]の[カラー処理]で[Photoshopによるカラー処理]を選択し、[プリンタプロファイル]ではプリンタドライバをインストールしたときに一緒にインストールされた、キヤノン純正プロファイルを選択する。
マニュアル色調整
プリンタドライバでは、基本設定タブの「色調整」で[マニュアル色調整]を選択し、表示されたダイアログの[マッチング方法]で[しない]を選択すればよい。
 
ディスプレイと環境光を調整する
測色機を使ったディスプレイのキャリブレーション測色機を使ったディスプレイのキャリブレーション

色にこだわるのであれば、ディスプレイはできれば測色機を使ってキャリブレーション(調整)するのがベストだ。白色点、色域、ガンマ値などを測って作成したディスプレイのカラープロファイルを利用してカラーマッチングを行なう。
蛍光灯選びも重要蛍光灯選びも重要

一般に家庭で利用されている蛍光灯は、色調としてはグリーンが強いものが多く、正しく色を見るための光源にはならない。ディスプレイで見たとおりの色に印刷したいなら、より色を忠実に再現する高演色性を持つD50光源の昼白色蛍光灯(JIS規格4600〜5400Kのもの)を利用するのが望ましい。
ディスプレイの調整

下の画像は、共に室内光源をD50の色評価判定用の蛍光灯で照らしている。左は測色機を使ってディスプレイをD50光源の白色点で調整し、右は白色点を9300Kに設定。ディスプレイの白色点が違うと、こんなにも色が変わるのがわかるだろう。ディスプレイでの見えかたと印刷物を同じ色にしたいときは、ディスプレイと室内光源の白色点を同じにすることが大切だ。
ディスプレイの調整1 [ディスプレイの調整1]

蛍光灯:D50光源
白色点:D50光源と同じ
ディスプレイの調整2 [ディスプレイの調整2]

蛍光灯:D50光源
白色点:9300K
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正確な色再現に必須のカラーマッチング
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