デジタルカメラの登場で誰もが気軽に写真撮影を楽しめるようになった昨今、せっかく撮影した画像をパソコンモニター上で眺めて終了してしまうユーザも少なくないという。確かにそれもデジタルフォトのメリットの一つかもしれないが写真の奥深さはやはりプリントにあることは強調しておきたい。パソコンモニターの透過光越しに見る写真とは異なり、紙の手触り、質感、光沢感などプリントすることで高まる価値もある。特にPIXUSのように高画質プリントが自宅で手軽に楽しむことができる昨今の写真環境では、プリントの微調整で作品の価値をより高めることが可能だ。前回解説したように、Apertureではマスターに影響を与えずに自動複製されたバージョンを使って自由に画像を調整することができる。この機能を有効に活用してあなたの傑作写真をより高品位な作品に仕上げてみよう。今回は前回のおさらいも含めて画像の読み込みからRAWデータの調整、プリントまでの流れを実践してみよう。

【1.イメージの読み込み】
「読み込み」をクリックしてデータの入ったメモリーカードまたはデバイスを選択し、任意のプロジェクトを指定する。この際オプションでジャンルや撮影地などメタデータを付け加えることができるので活用すると後々の管理がしやすくなる。
【2.調整用バージョンの作成】
次に[イメージ]→[マスターから新規バージョン]を選び、イメージ調整用のバージョンを作成。バージョンはいくつでも作成でき、マスターに影響することなくイメージを調整することができるので、迷ったら設定値を変えたバージョンをいくつか作成して比較するとよいだろう。
【3.ホワイトバランスの調整】
画像の調整は「調整」インスペクタを表示させ、各項目を設定する。ここではホワイトバランスとレベルの設定値を変更してみよう。「ホワイトバランス」の色温度スライダをドラッグするか数値を直接入力して正しい色温度に調整。さらに「色合い」の操作で微調整して仕上げる。
【4.レベルの調整】
続いて「レベル」を使ってイメージのハイライト、中間調、シャドウの階調をコントロールする。ヒストグラムの山がハイライトからシャドウまできれいにおさまるように設定するのが基本的な設定方法。「自動レベル」を使って自動補正してから追いこむと設定が簡単だ。尚、ヒストグラムの見方やレベル補正の細かい設定については回を分けて解説する。
【5.比較表示】
Apertureには画像を比較するツールや機能が豊富に用意されている。ここでは調整前の画像と調整後の画像を並べて比較表示してみよう。[ビューアモード]→[比較]を選ぶと、2枚の画像を並べて比較表示できる。フルスクリーンを使えば画面を有効に使って画像をチェックできさらに便利だ。
【6.プリント】
調整が終わったらいよいよプリントだ。ApertureではRAWデータをJPEGやTIFFといった汎用ファイルに書き出すことなくそのままプリントでき作業効率にすぐれる。調整結果をプリントしてすぐ確認できるのはありがたい。
[ファイル]→[イメージのプリント]を選択するとプリントダイアログが現れる。「Color Syncプロファイル」から使用するプリンターや目的に合わせたプロファイルを選択し「プリント」をクリックすれば完成だ。プリント結果に満足いかなければ何回でもバージョンを調整して作品の精度を高めていこう。