当然のことだが、写真は撮影してデータを保存しておくことが目的ではない。しかしデジタル化によって、PCに保管しモニタ上で写真を眺めるだけというケースが少なくないように思う。
写真はプリントしたとき=作品にしたときにどのように見えるのかが重要なはずだ。
Lightroomは非破壊画像処理なのでRAWの特質を活かして様々な処理を試すことができる。そしてそれを一連の流れで容易にプリントまでを行うことができるので、プリントを何度も試しながら納得の行く作品に仕上げていくことができるのだ。
今回は、Lightroomを使って写真の読み込みから現像・プリントまでの流れを実践してみる。

Lightroomはデフォルト設定で、カメラをPCに接続したり、写真を保存したメモリカードをカードリーダーに挿入したときに、自動的に写真をLightroomのライブラリで管理するダイアログが表示されるようになっている。
ここで写真データをPCにコピーして管理する方法を選択したり、写真にキーワードを付けたりといった処理が行える。

読み込まれたデータは、ライブラリに登録される。レーティングを付けたり、使用する写真を選択してコレクションとする、カタログとして書き出すなど、管理に便利な機能が多数搭載されているが、それらの使い方は今後の連載で紹介する。

「ライブラリ」モジュールのままでも、右パネルに表示されている「クイック現像」で簡単な階調やホワイトバランスの調整ができるのだが、ここでは調整する写真をサムネイルから選択して、モジュールピッカーの「現像」を選択する。 すると右パネルが補正のための数々のパラメータ調整パネルに変更される。

そのまま画像を調整してもよいのだが、ツールバーで補正前と補正後のビューを画面を分けて表示させるようにしてみる。
補正の効果が比較でき、値の調整をスムーズに行うことができる。
ここでは補正前と補正後を2つ同じ表示にしているが、画面を左右や上下に分割して比較することもできるので、画像の状況に応じて使い分けよう。

まず、この画像では一見して全体がアンダーなので、明るさを上げてみる。「明るさ」のスライダを右にドラッグまたは数値の部分を選択して直接現在の数値よりプラスの値を入力する。
調整パラメータの多くが、同様にスライダと数値の両方で変更可能だ。

画像にメリハリが欲しいので、コントラストを高くしてみる。
「コントラスト」のスライダを右にドラッグまたは数値の部分を選択して直接現在の数値よりプラスの値を入力する。
またこうした値の調整では、常時ヒストグラムが右上に表示されているので、その状態を見ながら画像を追い込んでいくと調整しやすい。ヒストグラムの見方と被写体による特徴なども今後の連載で紹介したい。

若干色かぶりしているので、ホワイトバランスを調整する。
白→影でグレーになっているはずの襟部分を「ホワイトバランス選択」をクリックすると、マウスカーソルがスポイト形状になり、本来グレーとなる部分をクリックすることでホワイトバランスを簡単にとることができる。

モジュールピッカーの「プリント」を選択するとレイアウトやプリンタの設定が行える。
RAW画像を調整して、他のファイル形式に保存しなおすことなく、すぐにプリントできるのが便利だ。細かな調整を試行錯誤しながら作品を仕上げる場合には大変ありがたい。

プリントする場合は、「カラーマネジメント」のプロファイルを「プリンタによって管理」から用紙のプロファイルを選択して設定することをお勧めしたい。
作品にする写真を選ぶ際にコンタクトシートで印刷するようなケースでは、「プリンタによって管理」でプリンタドライバにまかせた印刷の方が容易だが、画像を調整して追い込んでいく場合には、プリンタドライバの色調整がケースによって異なるため、微妙な色調整の結果がどの程度プリントに反映されているかが見にくいためだ。
「カラーマネジメント」のプロファイル部分をクリックして「その他」を選ぶとダイアログが表示される。ここでプリンタの機種ごとおよび用紙ごとのプロファイルを選択する。

あとは「プリント」ボタンで印刷し、モジュールピッカーで移動して画像を変更したり調整を試行して納得のいく作品に仕上げていく。